2013年5月24日金曜日

風俗サービスと商標


今日は金曜日なので緩~い話題です。


商標登録出願の際には、願書に、商標(マーク)と、その商標を何に使うかを記載します。

つまり、商標権が欲しい「商標」と、指定商品又は指定役務(サービス)とを記載します。

出願時の指定商品や指定役務の書き方は、厳密に決まっているわけではありません。

しかしながら、国際分類表に従って指定する、或いは「商品・役務名リスト」という特許電子図書館のデータベースを参照しながら指定することが多いというのが実情です。



で、話しは逸れますが、最近、大阪市の橋下市長が「米軍は風俗店をもっと利用すべきだ。」というような話をされました。

まあ、彼の意見の賛否は別にして、私は今まで風俗サービスと商標登録との関係について深く考えたことはありませんでした。

お客さんから「風俗店の店名を商標登録してくれ。」というような生々しい依頼を受けたことは無かったもので・・・。

お客さんから「うちの登録商標と、同じ名前の風俗店があるんだが、何とかならんのか?」という相談はありましたが・・・(不正競争防止法の問題です)。


私は今まで風俗に関連するサービスを「指定役務」に記載して商標登録出願しても、商標権が得られることは無いものと思っていました。

これは、商標法第4条の「商標登録を受けることができない商標」の第1項第7号に「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」とあるからです。

しかし、この規定は「『商標』が一般的道徳観念に反したら登録しませんよ」ということであり、「『指定役務』が一般的道徳観念に反したら登録しませんよ。」ということではないようにも読めます。

商標審査基準を読んでもはっきりしません。


自分では判断できなくなったので、先の「商品・役務名リスト」で「異性」をキーワードにして検索してみました。


すると、・・・ありました。

風俗サービスを指定役務とする商標の登録例が見つかりました。

商標登録第4796439号
登録商標(標準文字)】くりーむレモン
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
 第45類 
個室において異性の客に接触する役務の提供

派遣による人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務の提供


因みに、この出願を審査した特許庁の審査官は女性です。


私の調べた限りでは、このような風俗サービスに関連するサービスを指定役務に含む商標は、他に見つけることはできませんでした(有料のデータベースを使えば、簡単に見つかると思いますが・・・。)。

一方、商標登録第4919156号(【登録商標(標準文字)】東スポ裏通り)では、出願時には「個室において異性の客に接触する役務の提供に関する情報の提供」が指定役務に含まれていましたが、審査過程でこの役務は削除されています。

したがって、風俗サービスを指定役務に含む商標が常に登録されるというわけでもなさそうです。

なお、最近では、
商願2013-24422
商標:男祭
指定役務:派遣による人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務の提供
が出願されています。

なお、「異性の紹介」は「Dating services」として、「結婚相談所における異性の紹介」は「Marriage agencies」として、国際分類で認められているみたいです。まあ、このレベルなら理解できるのですが・・・。



以上です。

(弁理士 森本聡)


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